季節来遊魚

アオスジテンジクダイ
d0237353_7334946.jpg


海にも陸と同じように、当然 地域性とか季節性とかがあります。


熱帯の海と温帯の海では見られる生き物も違いますし、
春夏秋冬、季節によっても海の様子は ガラリと変わります。


ただ、海特有なのかな、ある季節になるとその海域には生息しえないサカナが現れたりします。

それが「季節来遊魚」で、関東の海では夏から秋にかけて
熱帯の暖かい海で生活しているはずのサカナ(しかも幼魚が多い)が観察できます。


卵のうちに暖かい海から黒潮に乗ってやってくるらしいんだけど、
そういう現象は陸ではなかなかないよね?


渡り鳥なんかはそれに近いかもしれないけど、
決定的な違いは、この子達、冬になって水温が下がると そのまま死んでしまうのです。

黒潮に逆らって暖かい海に帰ってはいけないからねぇ


なので「死滅回遊魚」なんて悲しい呼び方で呼ばれてたりします。


この子も暖かい海にいるサカナ フタスジタマガシラyg
d0237353_7343562.jpg


この時期の三浦の海は、そんな熱帯の幼魚たちがちらほら見られるのですが
今年はその種類も多いみたい。

その年ごとに潮の流れも変わりますから、そういう変化も起きるんでしょうね。


もう一度アオスジテンジクダイ
d0237353_735023.jpg


後に写ってるキンセンイシモチも季節来遊魚ですね。


こんなの温帯の海ではじめて見たよ  タテジマキンチャクダイyg
d0237353_7355511.jpg




西伊豆の方とかだと、冬に高水温になると越冬する季節来遊魚もいるみたい。


もちろん、1シーズン越冬しただけで、その子孫がその水域に棲みつける程甘くはなくて、
何世代にも渡ってそんなチャレンジを繰り返しながら 徐々に生息域を広げていくのでしょう。


秋の風物詩、我々ダイバーの目を楽しませて
ほとんどの季節来遊魚は死滅してしまうという、ちょっと悲しいエピソードなのですが、

自身の生活範囲を広げていくチャレンジととらえると
実は生命のたくましさを感じる一面もあるわけです。



三浦宮川湾にて photo by nobu (D90)

にほんブログ村 写真ブログ 水中写真へ
にほんブログ村
[PR]

by nobmami | 2012-10-27 11:30 | サカナ | Comments(0)